フライフィッシャーの原点
小川川毛針専用釣場
(吉和村)

*ドライフライ推奨河川
ビジター向け
K川
Y川
ブッシュマニア向け
M川
W川
T川
ハードクライマー向け
H上流
K川
R川
ウエルカムゲートあります
初・中級向け
フィッシングレイクたかみや
上級向け
フライスポット大谷
超難関
湯原温泉ます釣場

フェアバンクス他1986年
new!非漁協権設定河川)
new!(画像が多く重たい)


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孵化後、バイバードボックスで残留する稚魚

放流事業が抱える根元的な問題
中山間部では基幹産業が乏しく、各地で観光事業をにらんだ様々な養殖魚の放流事業が盛んに行われていますが、実際のところ従来から棲んでいる魚類に対しての実態調査などは皆無に等しいといえます。”種”に対しての配慮は経済的な効果の前にはかすんでしまうがごとくですが、私がこの「増殖実験」を実行する過程である魚類専門官の方より貴重なアドバイスと啓示を頂いただきました。

渓魚は同種であっても遺伝的構成は水系ごとに異なる
.....希少種の個体数の増加を目的として種苗を放流する場合も親魚は常に既存の分布域から採取する。反対に在来集団が放流水域に存続するなら放流集団が在来集団にいかなる遺伝的影響を与えるのか事前に調査する
※NRIA養殖研究所論文より引用させて頂きました。

種苗管理がきちんとできた養殖専門家より発眼卵を入手する
県北でいち早く発眼卵放流を手がけてきた庄原在住のI氏から、適切なアドバイスと入手先を教えて頂き具体的な段取りを直接、養殖専門家よりご教示頂きました。

ここから苦心惨憺の”実験”経緯です..A^^:
2001年度まずヤマメ5000
放流場所は県北の漁協管轄外区

速報2003年単一水系発眼卵放流実験報告
順次UPしていきます

庄原市の源流域にインキュベーター(孵化)施設は有ります。 元ITエンジニアのY氏と壮大な養魚循環システムです。 このように群泳するヤマメはグロテスクでも有ります@*@/
実験予定地へ移動して準備を始めました、実行日11/15正午 平水位でまず安心!、ここは夏でも水温は17℃以下です。 以前より見つけておいた湧水の流れだしでまず河床作りです。
ボックス・防護網(消毒済)のセットに取りかかります。 お玉の代用に編目のハエ叩(!)で検量しながら分配します。 セットが終わり紫外線が当たらないように石組に入ります。
設置後、現場の周囲をチェック、でもここは大失敗が..... 11/21夕方、現地確認”あ〜大減水!!!”雨に恵まれず! 大至急別に河床を作るためGパンのまま川に飛び込む(寒〜)
越年し2/13回収日、なんと、予想以上に川は増水していた! 周りは断崖で高巻きできず河川の中を行軍有るのみ.... 淵で行く手が阻まれると今度は”雪の八甲田山”死ぬ〜
現地でまずボックスを確認。あれれ?シルトダラケ.... 一番ひどい下段の列はチラカゲロウの餌場となっていた(涙) ”いた!”上段にはシルトはなく無精な残留組が残っていた。
凍傷寸前の氷のような手のひらで川へ戻してやりました。 結局4ケースはシルトもなく完全孵化残りはこの通り半数しか.. ケースをばらすときは悴んで手が傷だらけで...凍みました。
******2001年度増殖実験総括******

■この河川は、以前、仕事で知り合った地元の地方自治体の職員の方から詳しい現状を聞いて、まず漁協の事業計画から全く外れている理由等について伺う機会がありました。その回答は余り納得できるものではありませんでしたが水産資源を維持するための様々な”経済的要素”が基本的に欠けている事だけは何となくわかりました。しかし、自分で年間水温を計測した結果、この河川は盛夏でもヤマメの限界棲息温度の15℃〜17℃を越える日はなく、餌の水生昆虫も豊富で特にカゲロウ類の幼生は渓魚が棲息できるには十分すぎる棲息量だという印象を持ちました。

■純粋にフライで楽しめるカーティスクリークがほしい...という気持ちで準備してきましたが、そこには学術的には生物相にかなり留意すべき問題が有ることが有り、もしやみくもに遺伝的な系統保存を無視して釣り堀感覚で魚を増やしたとき、取り返しのつかない事態を引き起こす事も学習しました。よく新聞に小学校の子供たちが環境学習の一環でメダカ、アユ、ヤマメの放流をしている記事がほほえましく載ることが有りますが、これも周到な調査と準備が裏づけしてなければそれこそ生態系の破壊になりかねません。
■今回の孵化率は多く見積もっても60%以下と芳しくないものでしたがいろんな方から貴重なアドバイスを頂き、各関係組織が内包する矛盾も知る機会となりました。個人やグループで稚魚放流や発眼放流をする場合、詳しいガイドライン、規制告知も現在はなく、このことがますます、生態系の撹乱を引き起こしているような気がします。系統保存に支障が起こる恐れのある事業には官民問わず、届出制あるいは許可制の必要性が感じられました。
*****第2回発眼卵放流決行!2002年11月20日午前11:30〜12:30*****

放流河川...昨年と同所の漁協の管轄外小河川、川岸一帯の山林を所有するオーナーの方から快諾を頂き入渓設置。
設置場所...唯一の降下地点まで四輪駆動車で準備物を搬入後、昨年よりさらに下流の流れ込み付近にバイバード方式で。
放流匹数...ヤマメ発眼卵(西城川水系採卵種)3000粒