「猿政山」についての緊急報告
私ウルフから皆さんに火急ご提案したいことが有ります。それは地元の渓流釣りファン、関係者にはそれとなくお聞き及びとは思いますが都市部の情報が伝わりにくい地域の方が万が一この問題に巻き込まれ、不快な思いをされたり、地元と決定的なトラブルを避けるためにあえて地域名を載せてご連絡したいと思います。まずはとにかく事実確認をしていただくためできれば下の異なる時期に掲載された新聞のこの事件を報道する記事(県北版)を御一読ください。そこには近隣の地域の住民も知らない現地の住民の方と、心ない一部の自然愛好家との相克が克明に記されています。しかも時間の経過とともに事態は悪化の一途の様相を帯びてきました。
猿政山」の検索からたどり着かれた方へ・・・
現在、広島県側からの登山ルートは鎖によって閉鎖されています。無理にゲートを通過することはもちろん、付近でタバコの不始末、たき火による火災が度々起こっているため火気も厳禁です。どうしても山頂を目指す方は島根県側から然るべき手続きをされて実行してください。また、一帯は月の輪グマ、ハチクマ、イノシシの棲息地帯でもあり、オオハミ(毒蛇ニホンマムシ)スズメバチが多数営巣した豊かな森でも有ります。島根県側も一年程度の不踏査でいわゆる獣道はもとより、登山道は雑木林に深く覆われ、GPSも磁界の乱れがあり役に立たない地域が有ります。不測の事態を招いても当サイトはいっさい関知しません。(付近に病院、診療所はありません)
猿政山」問題から予想されること
なぜ、今の時期にこの問題に触れる必要が有るかといえばまず、20数年前神之瀬漁協は一部の心ないつり人(自然愛好家)の所業によって中流部の禁漁措置(名目は在来渓魚保護でしたが)が長い間なされてきました。これもその地域(奥三沢)はワサビの特産地区で盗掘が絶えなかったためその事態解決のためそのような方策をとらざるを得なかったという話を地元出身の元教員の方から聞きました。万が一、猿政山問題が流域全体に広がる場合神之瀬源流域はほとんど止め山(入山禁止措置)にされることも十分に予想されます。この記事に対していろいろな解釈が有るとおもいます。しかし現実的な局面としてはこの猿政山登山道付近の渓流に直接車を乗り入れることは自粛するべきではないでしょうか?特にこの問題をご存じなく付近に出漁される方はご注意頂きたいと思います。
2002/6/12中国新聞朝刊で初めてこの問題が大きく取り上げられました。しかし報道されたことにより興味半分に入山した人も多い可能性が有ります。数を頼みに地元のささやかな望みである生活の平穏まで踏みにじる...日本人の一番悪い面を見た気がしました。文脈から「ゴギが姿を消した...」のは釣り人が釣ったからではなく、登山者の排泄物等の水質汚濁が原因ともとれますが成り行き次第ではつり人にもこの問題は”飛び火”する可能性も有ります。
※下記の記事抜粋は中国新聞社読者広報センターに掲載許可を確認しております。
2002/6/12中国新聞朝刊抜粋

高野町の猿政山(1268m)への登山を地権者が5月上旬から禁止している。目に余る希少植物の盗掘や登山者数の増加により山のあれ具合がより深刻さをましたというのが理由。しかし立ち入り禁止の看板を設置したものの無視され続け地権者は今後、登山口に鎖をはって封鎖し対策を強化する構え。入山制限も視野に入れた保全策を立てるまでの間「止め山」を続けるとしている。(中略)
猿政山が人気が高まったのはここ5年ほど。登山道ができて10年しかたたず、十分に整備されていない。山の目新しさに加え笹が茂り一人がやっと通れる幅しかない登山道が逆に興味を引く結果となった土曜日、日曜日には百人を越える人が登山道に列をなすことも有るという。(中略)
登山道一帯は個人所有や共有リ林が占める。カエデ、クリ、ブナなどを再生可能な範囲で伐採する手法で林業を営み植生を保全してきた地権者たち。看板の訴えは裏切られ鎖での封鎖は我慢の限界の表れだ。登山道では休憩しようにも排泄物のにおいがして腰を下ろすのもためらうことも有るという。近くの沢ではゴギが姿を消した。流れる水は地域住民の飲み水でも有るだけに水質の悪化も懸念する。排泄物の量が山の持つ浄化能力を越しつつある、と地権者たちはみる。(中略)豊かな自然は社会の共有財産である事は地権者も認識している。地権者たちは「山を後世に残すのも我々の仕事。なぜこうした対応をとらざるを得ないか山を守ってきた思いをくみ取ってほしい」と訴える。....と記載されています。

下は7/8中国新聞朝刊で3週間後になっても事態が好転しないことを伝える記事です。地元にとっては登山者も釣り人も入山禁止の立て札を無視する人は皆同じ集団です。地元の”心の鎖”を取り払って頂ける日はまだまだ遠いと感じます。付近はフライ釣行には絶好の渓相の河川がたくさん有り”止め山”だけは絶対にして欲しくありません。どうか地元のフライマンが今まで「声かけ」「あいさつ」を励行し友和に努めたことがいとも簡単に水泡に帰することのないように現地に遠征される方々には十分にご留意ください。
2002/7/8中国新聞朝刊

登山者の増加に伴う山の環境悪化を懸念して5月初旬から入山禁止となっている広島県高野町下湯川の猿政山(1267m)の登山道へ通じる林道に7日地権者が鎖を張った。(中略)登山道に入山禁止の看板を設置していたが無視されることも有り、対策を強化した。林道は公道のため鎖は外すことができ通行は可能だが地権者は「入山禁止をより強く明確に伝えるため」としている。広島県山岳連盟によると県内の登山対象の山のほとんどが私有地や共有地だが入山禁止は異例の措置という。(中略)この日、地権者は登山口から約3km手前の林道に鎖を張った。35人の地権者のうちの一人、農業H・Aさん(68)は「もともと生活の場である山が荒れて困っている。当面、入山禁止をを続けたい。」と理解を求める。....(後略)下湯川地区内の林道(上記区域)には車を乗り入れせず直接下流から遡行されることをお願いします。林道や農道に駐車しますと不慮の事態に発展する可能性が有ります。
(また、下湯川地区内の河川は複数有り、一部猿政山への登山道が並走しています

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